Last-Modified: Thu, 28 Jul 2011 01:02:55 GMT
水産庁/魚介類についてのご質問と回答
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水産物についてのご質問と回答(放射性物質調査)〜7月27日更新〜
東京電力福島第一原子力発電所放水口付近の海水から放射性物質が検出されたこと等から、水産物への影響についてもご質問が寄せられていますので、紹介します。
Q. 海に放出された放射性物質の水産物への影響はどうでしょうか
A 海に放出された放射性物質は、大量の海水により希釈されながら、海流により海の中を移動し、長期的には海底に運ばれていきます。
海水や海底土に含まれる放射性物質の濃度については、文部科学省や東京電力により、原発周辺から沖合域にかけてモニタリングが行われています。
このモニタリング結果によると、海水中の放射性物質の濃度は減少傾向にありますが、引き続き動向を注視しながら、水産物への影響を見極めていきます。
文部科学省による宮城県,福島県,茨城県沖における海域モニタリング結果はこちら→ http://www.mext.go.jp/a_menu/saigaijohou/syousai/1304148.htm
東京電力による福島第一原子力発電所周辺の海水中の放射能濃度分布はこちら →http://www.mext.go.jp/a_menu/saigaijohou/syousai/1305940.htm
文部科学省による海域における放射能濃度のシミュレーションはこちら → http://www.mext.go.jp/a_menu/saigaijohou/syousai/1304938.htm
Q. 湖や河川等の淡水の水産物への影響はどうでしょうか
A 湖や河川等の淡水についても、放射性物質が大気中から水面に降下することや周辺の山や土地等に降下した放射性物質が雨水や地下水から流れ込むことが考えられます。
これまで(7月27日現在)の水産物の放射性物質調査において、アユ、ヤマメ、ウグイ、ワカサギ、イワナ、ホンモロコ(養殖)で暫定規制値を超える値が検出されており、引き続き、淡水域の水産物についても広く調査を行います。
Q. 水産物への放射性物質の影響はどのように調査しているのでしょうか
A 水産庁が策定した「水産物の放射性物質検査に関する基本方針」に基づき、福島県及び近隣県の主要港において、表層、中層、底層の漁獲物を週1回程度サンプリングして調査しています。
これまで(7月27日現在)、1221の水産物について放射性物質調査が行われ、東京電力福島原発の周辺で試験採取された沿岸の表層性魚種(コウナゴ、シラス)、沿岸の底層性魚種(アイナメ、エゾイソアイナメ、イシガレイ、シロメバル、コモンカスベ、ババガレイ、ヒラメ、ウスメバル)、無脊椎動物(ムラサキイガイ、ホッキガイ、キタムラサキウニ、モクズガニ)、海藻類(ワカメ、ヒジキ、アラメ)、淡水魚(アユ、ヤマメ、ウグイ、ワカサギ、イワナ、ホンモロコ(養殖))から、暫定規制値を超える放射性物質が検出されています。
今後とも、広範囲かつ多様な水産物について調査を行い、結果を速やかにお知らせします。
水産物の放射性物質検査に関する基本方針についてはこちら→水産庁「水産物の放射性物質検査に関する基本方針」
これまで都道府県等が行った調査結果についてはこちら→水産物の放射性物質の調査結果について(7月27日更新)(PDF:202KB)
水産物の放射性物質調査の実施状況(地図)(7月27日更新)(PDF:225KB) (PDF:258KB)
水産物の放射性物質調査の実施状況(地図)遠洋漁業種(7月27日更新)(PDF:219KB)
(独)水産総合研究センターによる水産物放射性物質調査結果についてはこちら
海藻編(7月5日更新)(PDF:68KB)
魚介類編(7月27日更新)(PDF:72KB)
水産物ストロンチウム調査結果(6月29日更新)(PDF:67KB)
水産物の種類毎の放射性物質の調査結果について
水産生物における放射性物質について平成23年3月29日に開催した勉強会の資料についてはこちら→
水産生物における放射性物質のモニタリング(PDF:1,229KB)
水産生物における放射性物質について(5月11日修正)(PDF:2,260KB)
Q.海水や食物連鎖によって魚の体内で放射性物質が濃縮、蓄積しませんか
A カリウム等の他のミネラルと同様に、海水中や餌中に含まれる放射性セシウムは魚の体内に取り込まれ、その後徐々に排出されていきます。
これまでの研究によると、海産魚の放射性セシウムの濃度は、周囲の海水中の放射性物質の濃度の5〜100倍に濃縮(食物連鎖による影響を含む)することが報告されており、海水中の放射性物質の濃度が上がれば高くなり、逆に、下がれば徐々に排出されて50日程度で半分程度に減少することが分かっています。
このため、水産物中に含まれる放射性物質の調査に加えて、海水中の放射性物質の濃度のモニタリングが重要です。
なお、淡水魚については、海産魚に比べて放射性物質の排出に要する時間が長いことが知られています。淡水魚についても、広く放射性物質の調査を行います。
Q.海底に堆積した放射性物質が、ヒラメやカレイ等の海底近くに棲息する魚の体内に取り込まれませんか
A 海底近くに棲息するヒラメ、カレイ類、タラ類、貝類、ナマコ、エビ類等を含め、引き続き、広く放射性物質の調査を行うとともに、底層の海水や海底土に含まれる放射性物質濃度のモニタリング結果を注視していきます。
Q.水産物に暫定規制値を超える濃度の放射性物質が検出されていますが規制しないのでしょうか
A 北海道から神奈川県に至る10都道県において、水産物の放射性物質調査が幅広く実施されています。
これまで(7月27日現在)、1221件の調査が行われ、東京電力福島原発の周辺で試験採取された沿岸の表層性魚種(コウナゴ、シラス)、沿岸の底層性魚種(アイナメ、エゾイソアイナメ、イシガレイ、シロメバル、コモンカスベ、ババガレイ、ヒラメ、ウスメバル)、無脊椎動物(ムラサキイガイ、ホッキガイ、キタムラサキウニ、モクズガニ)、海藻類(ワカメ、ヒジキ、アラメ)、淡水魚(アユ、ヤマメ、ウグイ、ワカサギ、イワナ、ホンモロコ(養殖))から、暫定規制値を超える放射性物質が検出されています。
これら調査により、暫定規制値を超える濃度の放射性物質が検出されたものは、福島県のコウナゴ、ヤマメ(県内の一部地域において採捕されたもの(養殖を除く))及びウグイ(県内の一部地域において採捕されたもの)のように出荷制限が指示されたり、県の要請により操業や採捕が行われていません。
なお、福島県の海域では、東京電力福島第一原発周辺30Kmは、「警戒区域」及び「緊急時避難準備区域」となっており、操業はできません。また、原発事故を受け、現在のところ全域で沿岸漁業の操業は行われていません。(カツオ漁業については、6月22日より福島県東方海域で操業可能となっています。例年、漁場は、概ね240Km〜320Km程度沖合に形成されます。)
Q.カツオ、サバ、サンマ等の広く回遊する魚の安全はどのように確保するのですか
A 福島県の沖合海域を含めて広く回遊するカツオ、サバ、サンマ等についても、週1回程度主要水揚港においてサンプリング調査を実施し、速やかに分析結果をお知らせします。
特に福島県の沖合海域にこれらの魚が回遊することが予測される場合には、事前に試験的な漁獲を行って放射性物質の調査を実施し、その結果が暫定規制値を超えていないことを確認した後に漁業を開始することとしており、その後も主要水揚港で週1回程度の定期的な調査を行います。
Q.販売されている水産物は食べても大丈夫ですか
A 東京電力福島第一原子力発電所の近くの海域では、現在、漁業が行われていませんので、東京電力福島第一原発周辺の水産物は市場に出回っていません。
福島県に隣接する県の海域においても、各県が漁業を再開する前に、試験的に漁獲した水産物に含まれる放射性物質の調査を行い、その結果が暫定規制値を超えないことを確認した後に漁業を再開することとしています。
また、漁業再開後も漁獲された水産物の安全確認のため、主要水揚港で週1回程度の定期的な調査を行います。
水産庁
水産物に含まれる放射性物質の検査に関すること
増殖推進部 漁場資源課
代表:03-3502-8111(内線6810)
ダイヤルイン:03-3502-8487
放射性物質に関すること
増殖推進部 研究指導課
代表:03-3502-8111(内線6778)
ダイヤルイン:03-6744-2373
水産物の流通に関すること
漁政部 加工流通課
代表:03-3502-8111(内線6618)
ダイヤルイン:03-3591-5613
水産物の安全性全般に関すること
農林水産省
消費・安全局 畜水産安全管理課 水産安全室
代表:03-3502-8111(内線4540)
ダイヤルイン:03-6744-2105
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